宇田

そのとき考えていること

220310

220310

 去年の今頃は「今よりしんどい経験はもうないやろガハハ」などと調子に乗っていたが、ゆうに超えてくるあたり時間の経過を感じる。1年あれば人間なんて全くの別人になれてしまう。良くも悪くも。「人って変わるからね」と言った友人の言葉をしみじみと噛み締められるのはそれなりに快方に向かっているからかもしれない。


 いざ退職したものの、特にすることがないという状況に不満あり。思っていた以上に人は規範に生かされている。実家暮らしで学校に通っていた時なんてモロにその恩恵を預かっていたのだなと感じる。いつ寝たとて、何をしたとて、注意もなければ賞賛もない。寝起きの珈琲とか、食後の散歩とか、週一で観るアニメとか、そういった習わしみたいなものを自分自身で生成するしかない。自分に関しても、社会を見渡しても、自己準拠を見直すタームに入っている感覚がある。数ヶ月ぶりに絵を描いたら脳が金色に輝いた気がする。適度にやっていきたい。

 

 就職準備のあれこれで髭を剃ったり、ワクチンの予約でカレンダーを見るとふと就職まで1ヶ月を切っていることに気づかされる。退職の段階で1ヶ月は切っていたのだけど。そういう意味では生活に自分以外なし、あるもないも自分次第、という時間を過ごせるのは案外貴重なのかもしれない。療養しなければと、有意義に過ごさなければと、杞憂するたびに締まっていくのは自分の首な訳である。べき的な考えはほっとけば社会から自ずと歩み寄ってくるのだから、自分への枷はそれなりでもいいのかもしれない。善くあることは望ましいことだが、善くあるべきと思い詰めたところでそれは叶わない。かも